ふるさと納税の確定申告に必要な書類|そろえる順番と代わりになるもの

確定申告に使う証明書とマイナンバーカードを並べた様子

結論から言うと、ふるさと納税の確定申告でそろえる書類は4種類だけです。寄付金受領証明書・本人確認書類・源泉徴収票・還付を受ける口座の情報。僕が実際に申告したときも、机の上に並べたのはこの4つでした。この記事では、それぞれの入手先と、証明書が見当たらないときの代わりになるもの、そして詰まらずに進むそろえる順番までを一本道で整理します。

自治体から届いた寄付金受領証明書の書面
目次

必要になる書類の一覧

まず全体像です。会社員が給与所得だけで申告する、いちばん多いパターンを前提にしています。

書類入手先いつ手に入るか
寄付金受領証明書寄付先の自治体寄付から数週間〜2か月ほど
本人確認書類(マイナンバー関係)手持ちのカード・書類すぐ
源泉徴収票勤務先12月〜翌1月
還付を受ける口座の情報自分の通帳・アプリすぐ

この4つのうち、自分でコントロールできないのは上の2つ、つまり自治体と勤務先から届くものです。待ち時間が発生するのは寄付金受領証明書と源泉徴収票の2点だけなので、この2つの手当てさえ先に済ませておけば、あとは申告書の作成に集中できます。

寄付金受領証明書

寄付をした自治体が発行する、寄付の事実を証明する書類です。寄付した年月日、寄付金額、寄付者の氏名と住所、そして「都道府県・市区町村に対する寄附金(ふるさと納税)」に該当する旨が記載されています。確定申告で寄附金控除を受けるための根拠になる書類なので、原則としてこれがすべての起点です。

発行のタイミングは自治体によってばらつきがあり、返礼品より先に届くこともあれば、2か月近く経ってから届くこともあります。僕の場合、同じ年に寄付した5自治体のうち、いちばん早い封筒と遅い封筒で1か月半ほど差がありました。1自治体につき1枚発行されるので、5自治体に寄付したなら5枚そろえる必要があります。

返礼品の箱に同封されているケースもあり、箱ごと捨ててしまう事故がいちばん多いパターンです。届いた箱は、中身を出したあとに紙が残っていないか一度ひっくり返してから畳んでください。

本人確認書類

申告書にはマイナンバー(個人番号)を記載します。書面で提出する場合は、番号を確認できる書類と、本人であることを確認できる書類の写しを添付台紙に貼って一緒に出します。

マイナンバーカードを持っていれば、それ1枚で両方の役割を兼ねます。書面提出なら表面と裏面の両方をコピーします。カードがない場合は、通知カードまたはマイナンバー記載の住民票の写しと、運転免許証や健康保険証などの身元確認書類、この2種類の組み合わせが必要です。

e-Taxでマイナンバーカードを使って送信する場合、本人確認書類の写しの提出そのものが不要になります。

源泉徴収票

勤務先が年末調整のあとに交付する書類です。給与収入・給与所得控除後の金額・所得控除の額の合計額・源泉徴収税額といった数字を、申告書に転記するために使います。2019年分以降、確定申告書に源泉徴収票を添付する義務はなくなりましたが、数字の写し元として手元に必要である点は変わりません。紙で受け取っていない会社なら、給与明細システムからPDFをダウンロードしておきます。

源泉徴収票は、そもそもの寄付上限額を計算するときにも使う書類です。翌年の寄付額を決める材料にもなるので、金額の読み方は源泉徴収票から限度額を計算する手順で確認しておくと、申告と来年の計画が一度に片づきます。

還付を受ける口座の情報

確定申告でふるさと納税の控除を受けると、所得税分は還付金として口座に振り込まれ、住民税分は翌年度の住民税から差し引かれます。この振込先として、金融機関名・支店名・口座番号を申告書に記載します。

ここで一点だけ注意があります。

還付金を受け取れるのは申告する本人名義の口座だけです。家族名義の口座や、旧姓のままの口座は使えません。

ネット銀行も指定できますが、一部の銀行や、支店名が数字表記の口座では入力方法が異なることがあります。通帳やアプリの口座情報画面を開いて、正式な支店名と口座番号を目の前に置いてから入力するのが確実です。

寄付金受領証明書が見当たらないとき

いちばんよくあるつまずきがこれです。ただ、結論としては十分リカバリーできます。

選択肢は2つあります。ひとつは寄付先の自治体に再発行を依頼する方法。もうひとつが、次の章で説明する「寄附金控除に関する証明書」に切り替える方法です。後者はポータルサイト経由で寄付していれば自治体とのやり取りが要らないので、年明けの忙しい時期でも動きやすいです。

再発行を選ぶ場合、自治体によって受付方法(電話・メール・専用フォーム)も、手元に届くまでの日数も違います。申告期限が迫っているときほど、この待ち時間が効いてきます。具体的な依頼の流れは寄付金受領証明書をなくしたときの再発行手順にまとめました。

証明書が1枚足りないだけなら再発行、複数枚まとめて行方不明なら次章の証明書に切り替える、という判断で動くと早いです。

まとめて発行される証明書という選択肢

令和3年分以後の確定申告では、寄付ごとの受領書に代えて、特定事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」を添付できるようになりました。国税庁が案内している正式な取り扱いで、執筆時点(2026年8月)でも継続しています。

特定事業者とは、国税庁長官が指定したふるさと納税ポータルサイトの運営事業者のことです。楽天ふるさと納税、ふるさとチョイス、さとふる、ふるなびといった主要サイトが該当します。このサイトを通して寄付した分については、1年分の寄付が1枚(1ファイル)にまとまった証明書が発行されます。10自治体に寄付していても、そのサイト経由なら証明書は1つで済むということです。

受け取り方は、サイトのマイページからXML形式の電子データをダウンロードする方法と、郵送で書面を取り寄せる方法があります。前年に寄付した分のデータは、翌年1月ごろにマイページから取得できるようになるのが一般的な流れです。

複数のポータルサイトを使い分けた年は、サイトごとに証明書を取得して、それぞれを申告に使います。楽天とさとふるを併用したなら証明書は2つ、という数え方です。どのサイトも通さず自治体の窓口や独自サイトから直接寄付した分は、この証明書には含まれないので、その分だけは受領証明書を用意します。

【証明書を切り替えるときの確認点】

寄付金受領証明書と寄附金控除に関する証明書は、同じ寄付について二重に申告するものではありません。どちらか一方を使います。

ポータル経由と直接寄付が混在している年は、合計金額が自分の寄付総額と一致するかを必ず突き合わせてください。

e-Taxなら原本の提出が不要になる

書面で提出する場合、寄付金受領証明書は原本を添付台紙に貼って提出します。一方、e-Taxで申告する場合は、証明書の内容を入力して送信すれば書類そのものの提出を省略できます。

さらに、寄附金控除に関する証明書のXMLデータを持っていれば、そのファイルをそのまま申告データに添付できます。金額を手入力する必要がなくなるので、寄付先が多い年ほど楽になります。マイナポータル連携を設定しておけば、証明書データを自動で取り込むこともできます。

僕がe-Taxに切り替えた年、入力にかかった時間は明らかに短くなりました。前年は受領証明書を5枚並べて自治体名と金額を1件ずつ打ち込んでいたのが、XMLを読み込ませた瞬間に一覧が埋まったからです。正直、最初のマイナンバーカード読み取りの設定だけは面倒でしたが、そこを越えれば翌年からは設定済みの状態で始められます。

画面の進み方はe-Taxでふるさと納税を申告する手順で解説しています。

パソコンで確定申告書を作成している画面とカードリーダー

書類をそろえる順番

4つの書類は、着手する順番を間違えなければ待ち時間が重なりません。時間がかかるものから先に手をつけるのが基本です。

STEP
寄付の記録を確認する

ポータルサイトのマイページで、その年に寄付した自治体と金額の一覧を出します。何自治体に寄付したかが分かれば、そろえるべき証明書の枚数が確定します。ここが起点です。

STEP
証明書の入手方法を決める

ポータル経由の寄付が中心なら、寄附金控除に関する証明書のダウンロードを選びます。直接寄付が混ざっていれば、その分の受領証明書を探し、見つからなければこの時点で再発行を依頼します。

STEP
源泉徴収票を確保する

年末調整後に勤務先から交付されます。紙で受け取っていない場合は給与明細システムからダウンロードしておきます。

STEP
本人確認書類と口座情報を手元に置く

マイナンバーカードと、還付先にする自分名義の口座情報を用意します。書面提出ならカードの両面コピーもこの段階で取っておきます。

STEP
申告書を作成して提出する

国税庁の確定申告書等作成コーナーで入力し、e-Taxで送信するか印刷して提出します。

確定申告の受付は例年2月16日から3月15日までですが、給与所得者が還付を受けるための申告(還付申告)は、その年の翌年1月1日から5年間受け付けられます。1月中に源泉徴収票と証明書がそろえば、2月を待たずに提出できるわけです。3月の混雑期を避けられるので、書類が早く届いた年は1月中に片づけてしまうのが気楽です。

提出したあとの保管

提出して終わり、ではありません。e-Taxで証明書の提出を省略した場合、その書類は自宅で保管する義務があります。保管期間は法定申告期限から5年間です。

税務署から確認を求められたときに提示できる状態にしておく必要があるので、封筒にまとめて年ごとにラベルを貼っておくくらいの管理で十分です。XMLデータで受け取った証明書も同じ扱いになるため、ダウンロードしたファイルはクラウドストレージにも複製しておくと、パソコンの買い替えで消える事故を防げます。

ちなみに、ワンストップ特例を申請済みの自治体があっても、確定申告をするとその特例は無効になります。特例を申請した分も含めて、その年の寄付をすべて確定申告に含める必要がある点は忘れないでください。医療費控除のために申告することにした年に、この取りこぼしが起きやすいです。

まとめ|証明書と源泉徴収票から先にそろえる

ふるさと納税の確定申告でそろえるのは、寄付金受領証明書(またはポータルサイトが発行する寄附金控除に関する証明書)、本人確認書類、源泉徴収票、還付先の口座情報の4点です。自分の手元にないのは前2つなので、そこから先に動けば残りは当日でも間に合います。

証明書が見つからなくても、再発行とまとめ発行という2つの逃げ道があります。慌てて寄付をなかったことにする必要はありません。

寄付金受領証明書と寄附金控除に関する証明書は両方必要ですか?

同じ寄付についてはどちらか一方で足ります。ポータルサイト経由の寄付は「寄附金控除に関する証明書」1枚にまとまるので、そちらを使えば個別の受領証明書は不要です。ポータルを通さず直接寄付した分だけ、受領証明書を用意します。

源泉徴収票は提出しなくていいのですか?

2019年分以降、確定申告書への添付は不要になりました。ただし収入や源泉徴収税額を転記するために手元には必要です。提出しない場合も、内容を確認できる状態で保管しておきます。

会社にふるさと納税をしたことは分かりますか?

確定申告をすると所得税分は本人の口座に還付され、住民税分は翌年度の住民税額に反映されます。給与から天引きされる住民税の額が変わるため、金額の変動から推測される可能性はありますが、寄付先や返礼品の内容が勤務先に通知されることはありません。

制度の細かな取り扱いや年度ごとの変更点は、国税庁のふるさと納税に係る寄附金控除に関する証明書等についてで最新の内容を確認してください。

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